徳川家康の位牌が公開中 隠された秘密を見に行こう!
江戸幕府初代将軍・徳川家康は、元和2年(1616)に死去しました。
来年で家康死去から400年。それを記念して現在家康の位牌が初公開されています。
その位牌というのが、私たちのよく知っている手のひらに乗るようなサイズではないというのです。
家康の位牌とはどのようなものなのでしょうか。
どこでいつまで見られる?
家康の位牌は2015年4月22日から2016年11月30日まで栃木県の日光山輪王寺大猷院拝殿で公開されています。
日光山というのは、家康を祀る日光東照宮がある山で、輪王寺とはその山にある寺院群の総称です。大猷院は3代将軍・家光の墓所となっています。
輪王寺の境内は「日光の社寺」として世界遺産にも登録されています。
家康の位牌は、黒漆塗りに金箔が施されていて、さすが「東照大権現」という感じです。
本人と実物大の位牌がある!?
位牌とは、死者の戒名などを記した木の板をいいます。
地域や宗派により形に違いがあるようですが、サイズは2.5~7.0寸が一般的といわれています。一寸はおよそ3㎝ですから、7㎝~21㎝というところでしょうか。
今回初公開された日光山の位牌は写真を見る限り一般的なサイズのようですが、家康の故郷でもある岡崎市鴨田町の大樹寺には歴代将軍の臨終時の等身大の位牌があります。
大樹寺には江戸幕府最後の将軍である慶喜以外の14の位牌が収められているということですから、かなりの迫力でしょうね。

By: Kentaro Ohno
歴代将軍の身長と位牌の高さ
以下、大樹寺の位牌の高さです。
- 家康 159.0㎝
- 秀忠 160.0㎝
- 家光 157.0㎝
- 家綱 158.0㎝
- 綱吉 124.0㎝
- 家宣 156.0㎝
- 家継 135.0㎝
- 吉宗 155.5㎝
- 家重 151.4㎝
- 家治 153.5㎝
- 家斉 156.6㎝
- 家慶 153.5㎝
- 家定 149.9㎝
- 家茂 151.6㎝
江戸時代の男性の平均身長は155㎝~157㎝くらいだったと伝えられていますので、位牌の高さが臨終時の身長を表してるとすればほとんどの将軍が平均身長だったと見ることができます。
また、昭和33年に行われた増上寺の将軍らの遺骨改葬の際に行われた調査で出された推定身長と、大樹寺の位牌の高さには若干の誤差が見られるようです。
特徴的なところとしては、平均身長から大きく外れている5代将軍・綱吉と7代将軍家継です。
家継は満6歳で死去しているので、平均身長に届かなくても当然かと思いますが、綱吉の124㎝は少々小さすぎます。このことから綱吉は低身長症、いわゆる小人症だったのではと言われています。