天下人 徳川家康の悪癖は爪を噛む事だった!?
誰しも癖というものはあるかと思いますが、爪を噛む癖というのはあまり良いイメージを持たれませんよね。
でも、いったんついてしまったら、なかなか直せないのが癖。厄介なものです。
そんなあまりよろしくない癖が、徳川家康にもあったらしいですよ。
いったいどこからそんな話が出てきたのでしょうか?
徳川家康と爪を噛む癖
家康の癖というと「爪を噛む」ということがどうやら一般的なようです。
それがどこから出てきた話なのかというと、ひとつは、司馬遼太郎の作品の中で家康にそういう設定があるんです。これ以前にこういった話は出てこないという説がありますが、貝原益軒(かいばらえきけん)による「黒田家譜」にも「家康公は、弱冠のころより味方危うきときは指を噛ませ給ふ癖ありしが~」というように、爪を噛む記述が出てきます。
なので、もしかするとこれは本当なのかもしれません。
爪を噛んでいたエピソード
家康が爪を噛んだエピソードにはこんなものがあります。
関ヶ原の戦いの際、小早川秀秋がなかなか動こうとしないことに苛立った家康は爪を噛んだそうです。
加えて、家来が馬に乗ったまま自分の前を通り過ぎたのでこれにも立腹し、斬りつけたものの失敗して小姓の旗指物を斬ってしまったという何だか笑ってしまうような話です。
爪を噛むのはストレスが原因!?
医学的にも、ストレスから爪を噛むということはあり得る話とされています。
特に、幼少時からストレスを抱えている人に多いと言われています。これはまさに家康にあてはまると考えられます。
幼い頃に母と別れなければならず、父は暗殺され、他家に人質として出されて苦労を重ねた彼は、その後の人生においても忍耐の連続でした。
信長に従い、そして秀吉に従い、ひたすら天下をうかがう日々だけが続いてきたわけです。
これではストレスを感じないわけがないように思われます。
他の癖はあったのか
家康には、戦で興奮し神経がたかぶると、鞍壺(人がまたがる部分)を拳で叩きまくる癖があったそうです。
このために戦になると彼の拳は血だらけになったとか、叩きすぎてタコができてしまい、後年は指の曲げ伸ばしに不自由したとか、そういう逸話が伝わっています。
まとめ
家康が歩んできた人生を考えてみると、爪を噛む癖があってもあまり不思議はないような感じがしますね。
一方、信長や秀吉は絶対に噛まないような気がしませんか?ホトトギスを鳴くまで待つ家康なら、その忍耐力の陰でのストレスを、爪噛みで発散していたのかなと思います。
こういう癖を知ると、人間味を感じることができて、彼により親近感が湧くような気がします。皆さんはどうでしょうか?