真田幸村は小柄だった!?本当の身長はどれくらいなのか
真田幸村といえば、今大変人気のある戦国武将の1人です。
特に「戦国無双」というゲームの中では、パッケージイラストとして登場しており、人気が伺えます。
このゲームの影響もあるのでしょうか。真田幸村は「身長185センチの大柄で、精悍な顔つきの若武者」というイメージを持っていらっしゃる方も多いようです。
しかし、実際の幸村はどうだったのでしょうか。
戦国武将の平均身長
戦国時代の男性の平均身長は、約157センチくらいです。
この平均身長は、当時全人口の95%を占めていた農民も含まれていました。
身長は食生活に非常に影響される事が現代人との栄養比較などからしても明らかになっています。
当時の農民たちは、こちらの記事でも紹介されているように田畑の工作以外に雑兵として戦場に駆り出されることも多く、雑穀を中心とした食事であり、決して豊かな食生活ではありませんでした。
対して、武士は玄米、味噌汁、副菜からなる食事をとっていたとされています。
当時の武士の食生活についてはあわせてこちらをお読みください。
農民からすると、多少食事バランスや栄養面でよい生活をしていたとされていますので、武士のみで考えると157センチよりは大きかったかもしれません。
真田幸村の身長
真田幸村は、本当にゲームの登場人物のように身長185センチのいわゆるイケメンだったのでしょうか?
実際は、どうやら違うようです。
残念ながら、真田幸村の身長に関するはっきりとした記述は、ほとんどみることができません。
幸村の身長に関する記述がみられるのはただひとつの文献だけです。
真田幸村が大坂夏の陣に参戦した際の記録として、後藤又兵衛の近習として参戦していた長沢九朗兵衛という人物が後日口述筆記をさせた「長沢聞書」という文献に幸村のことが記録されています。
その中に幸村の容姿について、以下のように記述がされています。
真田左衛門佐(信繁)は四十四、五にも見え申し候。ひたひ口に二、三寸の疵跡あり小兵なる人にて候
この中で「小兵なる人」と記述されているということから推測すると、真田幸村は少なくとも戦国時代の男性の平均身長よりも小さかったということになります。
ゲームの中の真田幸村のように185センチの大柄ということは全く考えられないのではないでしょうか。
そして、この事から推測として、140~150センチくらいだったと考えるのが自然でしょう。
実際の身長を測定することは今となっては難しいですが、こちらの記事の様に残っている甲冑と遺骨からの比較である程度の身長の予想が出来ますので、真田幸村に関しても甲冑のサイズが分かれば、どれくらいの身長だったか分かるのではないでしょうか。