織田信長の子供たちの名前(幼名含む)とその後まとめ
信長には側室がたくさんいて、子供も20以上いたといわれています。子供の数もさることながら、幼名のつけ方が適当というか、名前を考える気がないのでは?と疑いたくなる名前も話題になります。では、実態はどうだったのでしをうか?
順を追ってみていきましょう。
子供一覧
織田信忠(嫡男)1557年生まれ 母・生駒吉乃
幼名・奇妙丸→初名・信重→信忠
1576年、信長から織田家の家督と美濃・尾張の一部を譲り受け岐阜城主となりました。本能寺の変の時に二条新御所に向かうが、篭城し自刃。
愚鈍であると言われていたが、近年になって才能を高く評価される様になってきました。
1582年没
織田信雄(次男) 1558年生まれ 母:生駒吉乃
幼名・茶筅丸→北畠具豊→北畠信意→織田信雄→常真
北畠具房の養子に入り北畠具豊、北畠家の当主になってからは北畠信意と名乗ります。信長の死後、一時的に織田家の当主になりますが秀吉に領地を没収されます。父の家臣の秀吉に全てを奪われ、出家してから常真と名乗りました。1630年没。
織田信孝(三男) 1558年生まれ 母:華屋院(坂氏)
幼名・三七→神戸信孝→織田信孝
次男の信雄よりも先に生まれたが三男とされており、神戸家の養子となり神戸信孝と名乗ります。本能寺の変では兵が逃げてしまい活躍出来ませんでした。
信長の死後、秀吉に攻められ、母や娘を人質として引き渡した。しかし、兄の信雄に居城を包囲され開城し秀吉に降伏しました。その後、源義朝が殺された場所で自害しました。その時の辞世の句は秀吉に対する強い怨みが感じられます。辞世の句「昔より 主を討つ身の 野間なれば 報いを待てや 羽柴筑前」1583年没。
羽柴秀勝(四男) 1568年生まれ 母:不明
幼名・於次→羽柴秀勝
1579年、秀吉の養子になります。信長の死後、秀吉が主導して行った信長の葬儀では秀勝が喪主を務めた。同時期に石松丸秀勝・豊臣秀勝の名前があり、存在を疑問視されたり、人物の取替えがあったのではないかとも言われている。
丹波亀山城で病死。1586年没。
織田勝長(五男) 1570年生まれ? 母:不明
幼名・坊丸→勝長?→信房
岩村城主の未亡人おつやの方の養子に入る。おつやの方は秋山虎繁を夫として迎え入れ、武田方と和議を結び坊丸は甲斐に送られ信玄の養子になりました。信長は激怒し、岩村城を奪還した時に秋山虎繁とおつやの方を、逆さ磔にしています。
元服してからは勝長と名乗り、犬山城主となりました。
織田家に戻ってからは、書状の署名などには信房と記しています。
本能寺の変の際に、二条御所で討死。1582年没。
織田信秀 (六男) 1571年生まれ? 母:稲葉氏?
幼名・大洞→信秀→浦坊(法名)
本能寺の変の時には難を逃れ、清州会議後に近江の地を与えられました。元服して三吉郎、諱を信秀と名乗ります。晩年は剃髪して浦坊と名乗りました。
1597年以降に没。
織田信高(七男) 1576年生まれ 母:興雲院?(お鍋の方)
幼名・小洞→信高
信長の死後、氏家行広に預けられました。兄・信秀が羽柴姓を与えられたのをきっかけに、秀吉に仕え羽柴姓を許され羽柴藤十郎と名乗ります。関ヶ原の戦いでの動きもはっきりした記録は残っていません。子孫の高重は1616年に幕臣として出仕し、明治維新まで旗本として仕えた。
フィギュアスケートの織田信成選手は信高の末裔と言われていますが、それを裏付ける根拠が見つからず疑問視されています。1603年没。
織田信吉(八男) 1573年生まれ 母:興雲院(お鍋の方)
幼名・酌→信吉
本能寺の変の後は、母興雲院と蟄居していたが秀吉に召しだされ羽柴武蔵守と名乗ります。豊臣家が滅亡してからは剃髪し京都に暮らしました。剃髪してからの名前は道卜。1615年没。
織田信貞(九男) 1574年生まれ 母:土方雄久の娘
幼名・人→信貞・通称を藤四郎
信長の死後、埴原長久に養育され豊臣秀吉の馬廻となり、近江国で1000石を与えられました。関ヶ原の戦いで西軍につき、戦いの後に改易。1624年没。
織田信好(十男) 生年不詳 母:不詳
幼名・良好→信好
本能寺の変の頃にはまだ幼く、羽柴秀吉に引き取られ家臣となりました。茶人でもありました。1609年没。
織田信正(庶長子)1554年生まれ 母:原田直子
幼名・於勝丸→信正
生まれて後、村井貞勝に養育され、村井氏を名乗りました。1566年元服して帯刀重勝と名乗ります。本能寺の変の際には二条城にいて、1585年剃髪して見性軒と号しました。
ただ信正については、史料で確認できず存在が疑問視されています。1647年没。
まとめ
男の子だけでも11人。現代の様に生まれた年で兄弟とするのではなく、母の身分も左右するというのが時代を感じさせます。
同じ親とはいえ、それぞれに波乱万丈の人生だったようです。