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写真で見る江戸時代の美人像とは?

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江戸時代の美人といえば、浮世絵師・喜多川歌麿の美人画なんかがイメージされますが、絵なので実際の顔が想像しにくいのではないでしょうか。

幕末期には写真の技術が日本にも伝えられ、美人も写真に撮られるようになりました。

江戸時代の美人ってどんな顔だったのでしょうか。

江戸時代の美人の条件

江戸時代の美人の条件は以下のようなものです。

  1. 色白できめ細かい肌
  2. 細面
  3. 小ぶりな口
  4. 富士額
  5. 涼しい目元
  6. 高く、通った鼻
  7. 豊かな黒髪

要するに、喜多川歌麿のあの女性像です。

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江戸時代の人たちもまゆ毛を整える習慣があったようで、自分の顔の形に合わせて細くしたり、太くしたりしていたようです。

また、鼻についても「低い鼻を高くしてほしい」なんてことを神頼みする女性が浮世草子に描かれています。現在も鼻を高くするため整形する女性がいますが、江戸時代の女性たちも同じような悩みをもっていたんですね。

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美人三選

江良加代

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京都祇園の芸妓。西園寺公望、桂小五郎、伊藤博文といった錚々たる面々に愛された代表的美人です。

京都祇園で芸妓をしていたところ、西園寺公望に見初められ、東京に上りました。のちに2度も総理大臣になった西園寺公望は公家の生まれでしかも乗馬技術に優れた人物。フランス留学の際にはフランスの貴婦人たちの注目の的になるほどだったそうです。

そんな公望も加代の美貌にメロメロに。ついに結婚に踏み切ろうとします。しかし、西園寺家は弁財天を正室として、人間の妻は側室としてしか持てないという家訓がありました。そのため公望と加代が結婚することはありませんでした。

その後、維新志士の中でもイケメンとして知られる桂小五郎に愛され、二人は結婚するつもりだったとか。桂が45歳という若さで病死した際には祇園会の練り物にも出ず、「一生男はもたぬ」と悲しみにくれたといわれています。

その後女好きとして知られている伊藤博文が、当時高価だった洋犬を与えるなど入れ込みましたが、加代にその気はなく、結局豪商・三井松坂家の三井源右衛門の妾として幸せに暮らしたそうです。

加代については、1870年代の彼女を撮った写真集があります。

楢崎龍

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言わずと知れた坂本龍馬の愛妻・お龍。お龍の父は青蓮院宮の侍医で裕福だったため、お龍も華道、香道、茶道を嗜んだ教養人でした。そうした美人でありながら、彼女には武勇伝があります。

父の死後、妹が騙されて大坂の女郎に売られると知ったお龍は、自らの着物を売って金をつくると、大坂に下り、懐に刃物を抱えて男二人に立ち向かい、「殺せ、殺せ、殺されにはるばる大坂に来たんだ。これは面白い殺せ」と啖呵をきって妹を取り返したのだそうです。

龍馬はお龍を「まことにおもしろき女」と評していて、やはり龍馬ほどの人物、ただの美人に収まらないところに魅力を感じたのかもしれませんね。

よく知られているお龍の写真ですが、実はこれ別人かもしれないそうです。しかも一説には江良加代かもしれないとか。確かによく似ているようにも見えますが、どうでしょう。晩年に取材を受けた際に撮影された写真は真影で間違いないようです。

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楠本高子

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ドイツ人医師・シーボルトの孫娘。クオーターです。幼少期には琴・三味線、舞など芸事に熱心だったそうで、日本人女性初の産科医で娘にも医者になってほしいと思っていた母・イネを嘆かせたとか。

彼女の生涯はいたって平穏だったのですが、実は彼女『銀河鉄道999』のメーテル、『宇宙戦艦ヤマト』のスターシアのモデルとなった人物なんだそうです。

しかしこれは、高子をモデルにメーテルらを描いたということではなく、描いたのちに高子のこの写真を見てぎょっとし、「私が描き続けてきたのは、まさにこの女性だ」と思ったというもの。

松本さんの家と高子の家は縁のある家だったようで、そのため”先祖から受け継いだ記憶”がスターシアやメーテルの姿を通して高子を描かせたと考えているそうです。

にわかには受け入れがたいですが、そう思わせる美しさが高子にはあるのかもしれません。

やっぱり美人はいつ見ても美人

まだまだ紹介すべき美人はいるのですが、こうして3人の写真を見てわかるのは、やっぱり美人はいつの時代に見ても美人だということです。

写真が江戸時代のしかも幕末期以降しかないのがなんとも残念ですね。

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