徳川家康が愛した麦飯は、健康食のはしりだった?

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徳川家康が健康オタクだったことは割と有名です。運動のためにと鷹狩りに生涯1000回以上も行ったり、自分で薬を調合したりとけっこうなオタクです。

加えて、家康が気にしていたのは食生活でした。現代の私たちからすれば、びっくりするくらいの粗食だったのです。

その中心にあったのが、麦飯でした。

なぜ家康は麦飯を愛好したのでしょうか。ただ単に好きだったのでしょうか?

家康に愛された麦飯、そのパワーについても見ていきたいと思います。

麦飯を食べていた理由は質素倹約がモットー!

そもそも麦は米に比べると安価です。今川氏と織田氏という大名に挟まれた松平氏の立場は弱いものでした。そこで育ち、今川・織田の人質として暮らしていた期間が長い家康としては、贅沢はいけないという気風が幼い頃より刷り込まれていたのだと思います。

また、人質でなくなっても、家康の質素倹約のモットーに変わりはありませんでした。

それを示すエピソードがあります。

ある時、家臣が気を利かせて家康の食事の白米の上に麦飯をかぶせて出したことがありました。家康はそれに気づくと、「戦国の世でわしが先ず倹約すれば、戦費の節約になるし同時に下々の者をいたわることになるのだ」と怒ったのです。

家康の頭には常に質素倹約があったのですね。

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そして、健康オタクな面も!

また、倹約のためだけではなく、家康は健康のために麦飯を食べていました。

麦飯に栄養が多く含まれていることを、家康は知っていたのでしょう。栄養が多くなおかつ安いのであれば、倹約家の家康が麦飯を選んだのもうなずけます。それに、麦飯はよく噛まないとうまみ成分が出ないため、たくさん噛むことで脳の活性化や食べ過ぎの防止にもなりました。「大御所さま」として晩年まで存在感を示すことができたのは、麦飯をよく噛んで食べていたからかもしれません。

麦飯だけでなく、家康には食生活へのこだわりがありました。

「美味は月2,3度で十分。普段はふつうの食べ物が良い」と言って、麦飯・野菜汁・焼き物・八丁味噌などの質素な食事を好みました。

また、旬でないものや冷たいものは口にしなかったと伝わっています。ある時、織田信長に桃を贈られたそうですが、それが季節外れのものだったために家臣に与えてしまったそうです。また、うどんが好きだったそうですが、必ず温かいものを食べたと言われています。

身体を冷やさないというのは、現代の健康法にもよく言われていることですね。それをいち早く家康は取り入れていたのです。

当時の武将たちが麦飯を食べるのは一般的!?

家康以外の武将たちも麦飯を食べていたのか見ていくことにしましょう。

当時の武将たちの主食は玄米だったとされています。というのも、麦は味が米に比べると劣り、安かったため、貧しい庶民のものという発想があったのです。そして、麦には独特のにおいがありました。刑務所に入ることを「臭い飯を食う」というのは、そこで出される麦飯が時間がたつと独特のにおいを発したためなのです。

主食の玄米に加えて、おかずは野菜や焼き物、汁物でした。庶民は粟・稗・黍などの雑穀も食べたそうです。これが1日2食でした。意外と質素な食事で、毎日美食三昧というわけではなかったのですね。

ただ、麦飯に関して言及しているのが、豊臣秀吉です。

天下人となり、好きなものを食べられるようになってからも、彼は「山盛りの麦飯がいちばんのごちそうだ」と漏らしていました。

彼は農民の出身で満足に食事も取れないような境遇だったでしょうから、麦飯と言えど山盛りであれば、本当にごちそうだったのです。

他の武将たちが好んだ食事

織田信長はさっと掻き込める湯漬けと、しょっぱい焼味噌を好みました。塩気好きの筆頭は上杉謙信で、酒の肴に梅干しを食べていたほどです。明らかに健康とは無縁です。

一方、家康に仕え108歳まで生きた天海は、健康法として納豆汁をよく食べていたそうです。大酒飲みの父を早くに亡くした毛利元就は、酒を飲まず、餅を常に食べていたと伝わっています。

健康に気を使う武将とそうでない人物の差がありますね。

麦飯の健康効果について

近年、健康志向が高まるにつれて、麦飯に注目が集まっています。

麦飯の栄養価というのは実に高く、タンパク質、ビタミンB1、食物繊維を豊富に含んでいます。

江戸時代には白米が流行し、ビタミン不足による脚気(かっけ:心不全や下肢の痺れなどの末梢神経障害が起こる)が流行りました。また、日露戦争の折、陸軍の主食が白米だったため脚気が流行してしまったのです。一方、海軍は麦飯を採用したため、陸軍ほど流行らなかったということです。麦飯の威力、実に恐るべしです。

麦飯の効果は現代でも見られています。

刑務所では麦飯が出るのですが、2型糖尿病の受刑者の血糖値が改善されたそうです。コレステロールも下がり、食物繊維によって便秘予防にもなります。加えて、麦飯に含まれるカリウムが血圧を下げてくれるのです。

まさに良いことづくめな麦飯、明治天皇も食べていたそうです。

家康も、当時にはさすがにビタミンや血糖値なんて言葉は知らなかったと思いますが、健康への明らかな効果を知っていたのでしょうね。

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まとめ

家康が早くから麦飯に目を付けていたのはすごいことだったのでしょう。

周囲からすれば、「殿はいったい…」というところだったのかもしれませんが、こうした健康志向のおかげで75歳まで生きたのですから、家康には先見の明があったと言ってもよいかと思います。

個人的には麦飯が好きなので、家康と同じ志向で居続けたいと思います。

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xiao

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投稿者プロフィール

歴史と犬の話題があれば生きていける、そんな人間です。
平安時代と戦国時代が好きですが、調べ出したらどの時代でも面白いです。歴史って本当に面白いものですね。
「トリビア」な話題を、みなさんにわかりやすく面白く読んでいただけるように頑張ります。

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