時代の最先端をいく武将!? 武田信玄はなんと水洗便所を愛用していた!

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「風林火山」の旗印で有名な武田信玄。「疾(と)きこと風の如(ごと)く」で始まり、「動かざること山の如し」で終わるこの文章の全文を、一度は耳にしたことがある人も多いでしょう。

これを信玄公は、戦いにおける心構え(モットー)として採用していたわけですが、実はその他にある場所でも「動かざること山の如し」を実践していたようなんです。

武士の嗜み? 躑躅ヶ崎館の広々としたトイレには香が焚かれていた

気になるその場所とはズバリ「御閑所」、つまり現代の言葉で言えばトイレでした。

武田信玄・勝頼の時代について書かれた書物「甲陽軍鑑」によると、本拠地の居館「躑躅ヶ崎館」の信玄専用トイレは、京間六畳敷の広さがあり、四隅には香炉が置かれました。

そして、朝昼晩の三交代制で家臣がつき、香を絶やさないよう番をしたとも書かれています。うーん、そんな場所なら当然、お掃除も隅々まで行き届いているでしょうし、なかなか居心地が良さそうですね。

この「御閑所」が六畳敷きという破格の大きさだったのは「ご用心のため」。

つまり、用を足すときの無防備な状態で敵の刺客に襲われないよう、配慮されていたということなんですが、信玄公はこの場所がかなりお気に入りだった様で、中でじっくり軍略を練ったり、書類を持ち込んで仕事をしていたとまで伝わっています。沈思黙考と言ったところでしょうか。

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甲州山には草木が絶えぬもの?

また、このトイレのことを信玄は、“甲州山”と呼んでいたとも言われ、なぜ便所を山というのですかと家臣が信玄に尋ねたところ、「山には草木(臭き)が絶えぬもの」という答えが返ってきたというエピソードが伝わっています。

でも、実際にはそんなに広くてしかも絶えず香が炊き込められていた訳ですし、当時の貴人のトイレはちゃんと蓋付き。それに後述のような”工夫”もされていたので、この場所、多分「草木が絶えぬ」感じではなかったはず。

ですから、なんとなくこの問答には、家臣を煙に巻こうとする信玄一流の皮肉なユーモアが込められているような気もします。

エコな水洗トイレはお風呂の残り湯をリサイクル使用!?

さて、その”工夫”の内容なのですが、この躑躅ヶ崎館の御閑所、実はなんと先進的な”水洗便所”だったと「甲陽軍鑑」には書かれています。

しかも、仕組みについてはこう書かれています。

椽(えん)の下より、とひ(桶)をかけ御風呂屋の、げすいにて、不淨をながす様にあそばし

つまり、お風呂の残り湯を使う、エコ・リサイクル・システムな水洗トイレだったというのです。武田信玄は、ことトイレに関しては時代を何百年単位で先取りしていた人だったんですね。

とは言え、さすがにペダルを押せば自動的に水が流れるとまではいかず、水が必要になったら信玄公が紐を引いて鈴を鳴らし、その合図で家臣が水を流していたと伝わっています。

日本ではもともと「水洗トイレ」が主流だった!?

ところで、実は日本のトイレ事情ですが、もともと水洗式(?)が主流だったというのが本当らしいのです。

縄文時代や弥生時代のトイレは川岸に作られ、川に直接排便をしたらしく、それがトイレを表す古い言葉「厠(かわや)」の語源だとも言われています。

その頃の遺跡には、トイレの遺構だと思われる杭の先が川底に残っていたりもするそうです。

しかし、武田信玄が生きていた当時、公家や各地の有力大名などが使用していたトイレは、おそらく水洗式ではなかったと思われます。

現に、織田信長や豊臣秀吉、徳川家康が水洗便所を利用していたという話は伝わっておらず、そうした身分の高い人達は一般に樋箱(ひばこ)と呼ばれる、引き出しつきで漆塗りの木製便器に用を足していたようです。

樋箱の中には臭い消し用の砂や灰が敷き詰められており、用が済んだ後は係の召使いが引き出しを開けて中身を捨て、掃除をしていたとされています。

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武田信玄は検便が嫌い!?

また、その頃にはそうした貴人達が排泄したこの「落とし物」、廃棄される前に侍医がチェックし、落とし主の健康状態を確かめるという習慣もありました。

ですが、信玄公の御閑所のような水洗トイレだと、この健康チェックの実行はちょっと難しそうですね。

そんなことを思うと、武田信玄はもしかすると医者嫌いの武将だったのかもしれないなと私は感じてしまいます。

皆さんはどう思いますか?

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ナカガワ マスミ

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投稿者プロフィール

戦国時代から昭和史まで、歴史には幅広く興味を持ち、色々調べ出したら止まりません。
合戦の話も好きですが、文化史が特に好き。そういう意味では平安中~後期も愛していますね。
皆様にも是非「歴史って面白いんだ!」と思って頂きたいと思いながら、記事を書いています。応援よろしくお願いします。

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